赤ちゃんの便の色は?
カラーシートの便色と比べてみて下さい。1〜4の便色でしたら直ちに受診しましょう。
胆道閉鎖症便色カラーシート
胆道閉鎖症とは
この病気は、
肝臓と十二指腸との間にある胆道が何らかの原因で内腔が閉塞している病気です。
肝臓は身体のなかの代謝を司る臓器ですが、同時に胆汁を造り、これを胆道を通じて十二指腸に排泄します。胆汁は赤血球が古くなって壊れたときに生じるヘモグロビンから造られるビリルビンという黄色い色素や胆汁酸を含みます。胆汁酸は脂肪の吸収に大きな働きをします。
この胆道が詰まっていれば胆汁は肝臓の中にたまってしまい肝細胞を壊し、ビリルビンが血液の中にまわって黄疸が見られるようになります。赤ちゃんの便は普通きれいな明るい黄色です。この色は主としてビリルビンの色です。ですから胆汁が腸の中に流れてこない状態では、赤ちゃんの便は白っぽくなります。放っておくとやがて肝臓が次第に冒され、おしまいには肝硬変となり命にかかわる大変な病気です。わが国では一万人産まれると一人がこの病気になっています。 さらに詳しく
病気の原因
大部分が、一旦は完成された胆道がなんらかの原因によってつまってしまうものと考えられています。原因はまだよく分かっていませんが、何かのウイルス感染によるものがかなりあるのではないかと考えられていますが、これもまだ確定しているわけではありません。
また、胆道閉鎖症の発生に遺伝的な因子が関与している可能性はほとんどないと思われています。
治療法
胆道閉鎖症は外科的手段によって閉塞状態を取り除き胆汁を腸に流すことが必要です。
わが国においては、肝臓と腸を直接結び付ける葛西手術という手術方法が広く採用され現在唯一の根治療法となり、この手術によって多く患児の黄疸が消失し救命されるようになりました。
しかし、葛西手術でも黄疸が消えず症状が進行する場合は、最終的には肝臓移植が必要となります。
肝臓移植には脳死肝移植と生体部分肝移植があります。1997年臓器移植法の制定により脳死移植がわが国においても行なわれるようになりましたが、臓器提供者が少なく、脳死移植は2022年10月までに744例行われています。
一方の生体部分肝移植は、2020年末には9760例以上に上っています。
早期発見早期手術の必要性
胆汁が肝臓内に欝帯するため生後2〜3ケ月を過ぎると肝細胞や肝内胆管の変性、破壊が急速に進み、繊維化が進み、6ケ月を過ぎると肝硬変に進展していくのが普通の経過です。したがって、通常は生後60日以内に手術が行われることが好ましいと言われています。そのための早期発見が何より肝心です。
BA患者における医療費補助・各種手当てなど
年齢枠無し
 @指定難病医療費助成制度
 A重度心身障害(児)者医療費助成(身体障害者手帳1級〜3級の方)
 B高額療養費制度
 ひと月に支払う医療費が自己負担限度額を超えたとき、超えた分を支給する制度。 ただし、高額な医療費が見込まれる場合には、事前に「限度額適用認定書」を申請することで入院費・窓口支払いを自己負担限度額までで済ませることもできる。

(18歳未満)
@自立支援医療(育成医療) 肝臓移植術(抗免疫療法を含む)
A小児慢性特定疾病 引き続き治療が必要であると認められる場合は20歳未満
B特別児童扶養手当

(18歳以上)
@自立支援医療(更生医療) 肝臓移植術(抗免疫療法を含む)
A障害基礎年金
B障害厚生年金

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