活動とお知らせ

【2021年度の重点目標】2022/11/25掲載

1、新しい難病対策制度の理解と実態把握及び患者の登録制度の確立、指定難病枠の拡大(重症度基準の軽減化)

2、重症肝機能障害の障害者手帳対象の拡大

3、早期発見法(カラーカード、USBAの測定)の啓発活動とBAの啓発

4、組織の活性化(本部及び支部)と世代交代

5、トランジション問題の解決

6、脳死移植の啓発活動

【直面する課題と要望事項】 2022/11/25 掲載

小児難病の一疾病である胆道閉鎖症(以下BA)の患者(全国で約3,500人と推定される)は葛西の手術の改良や予後の管理の改善によって9割近くが救命され、また、肝臓移植の普及により長期生存者も多くなり、今では会員の中の550人を超える人が成人を迎えることができるようになりました。
しかし、葛西の手術によって命は助かりますが完治するものではなく、少しずつ肝機能の障害が生じ、肝硬変症状をもたらします。その結果BA患者の5割近くが肝臓移植をしなければならなくなります。また、移植にはいたらないものの入退院を繰り返す患者が多くいます。
BAが葛西術等、医療関係者の努力により救命されてきたことに心から感謝を表明しますが、医療費の負担軽減をはじめ患者のQOLの向上のため社会保障制度や福祉、医療制度のさらなる充実を求めていきます。

BAの患者は小慢事業(小児慢性特定疾患治療研究事業)により従来治療費は無料でしたが、この事業は厚生労働省の任意の事業で不安定な制度であったため2005年児童福祉法の改正により法制化され、義務的経費による事業となり、安定的な事業となりました。
しかし、同時に医療費は有料となり患者の一部負担が生じています。
また、この事業の適用は20歳までで、20歳を超えた患者の医療費は一般の保険適用となり負担が大きくなります。
2014年5月「難病患者に対する医療費助成に関する法律」が成立し、2017年には330の難病が医療費の助成を受けられることになりました。BAがその対象疾患に認められましたが、BA患者の軽症者は、厳しい認定基準により難病認定からはずれています。

移植を受けたBA患者は、障害者手帳の交付を受けられることになりましたが、移植以外の患者については認定基準が厳しいため障害者手帳の交付は困難となっています。
内部障害への対策が不充分で患者の生活基盤の改善はされていません。

こうした現状をふまえて「胆道閉鎖症の子どもを守る会」は国に対して次のような要望をしています。
 
 【要望】
胆道閉鎖症の軽症者を対象疾患とする登録制度の導入と軽症者に登録証の発行をしてください。
  
肝臓障害の認定基準を緩和し、すべての胆道閉鎖症の患者に障害者手帳を交付し生活基盤の安定をはかってください。

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